一度訪れてみたかった「旧岩崎庭園」。とても素敵な空間でした。
116年経った今も大事に保管され、オリジナルの部分もたくさん残っていました、天井や壁紙などそれぞれに理由や時代を感じさせる内容が詰まっていました。
また、当時の生活として非常に高価な設備も見ることができます。併せて三菱の歴史も興味深いものでした。
旧岩崎邸
明治29年、東京下谷区茅場町。
三菱創設者 岩崎家本邸、3代目 岩崎久弥の邸宅。
建築設計はジョサイア・コンドル。
コンドルは現・東京大学工学部建築学科の教授に就任、日本の西欧式建築教育を行った。
また、鹿鳴館、ニコライ堂、三菱1号館ほか多くの建築を残している。
ミントンタイル
英国ミントン社製のタイルが利用されており、カラフルで1階ベランダを鮮やかに彩っています。
ベランダはとても広い庭をキレイに見渡せてとても優雅な空間です。(現在のお庭の広さは当時の1/3程度になっています)
金唐革紙
本来外国では革を利用する事から「革」という文字が入っているようですが、日本の風土には「革」は合わない為「和紙」でつくられている。
日本の伝統工芸品であり、和紙に金属箔をはって、版木に当てて凹凸文様を打ち出し、彩色をつけていく、非常に細かく手間のかかるもの。
岩崎邸にはこの「金唐革紙」が室内壁に多く使われています。
その空間は非常に豪華ですが、洋風のゴージャス感がとても素敵でした。
室内には「版木」が展示されていました。
婦人客室天井
婦人客室天井は、シルクで日本刺繍が施されています。とても細かい刺繍で素晴らしいです。
地下通路
洋館の隣にはビリヤード場があり、地下通路でつながっています。
現在地下通路に入る事はできませんが、映像が流れているのでそちらで見る事はできます。
ビリヤード場は山小屋風の造りでとてもかわいいデザインです。扉の窓ガラスや壁面には丸いデザインが多く、
日本ではあまり見られない印象でした。
地下通路にも採光をとる為にきちんと、地上から光が入るように工夫されています。
下の写真の中央の岩の部分が、井戸のように地中に穴が掘られており、地下通路を明るく光を取り入れています。
和館
実際の居住空間として利用されていたという、和館。
現在は敷地が狭くなり、残っているのは大広間のみ。施工は大河喜十郎と伝えられているそうです。
中から撮影は不可の為、外からのみですが、中からの庭をのぞむ景色がまた素晴らしいです。
今の季節はとても寒くてつらいですが、もう少し暖かくなるとゆっくりお庭で過ごしたり、和館でお茶をいただく余裕があると思います♪
また、岩崎家(三菱)と深い関係の小岩井農場のお菓子も販売されていました。
※小岩井農場の「岩」は「岩崎家」の「岩」で三菱二代目「弥之助」が感銘を受けて出資した為、「岩」が入っているという事でした。
重要文化財 旧岩崎邸庭園
http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index035.html